温泉や駅伝で有名な箱根。訪れたことがある方も多いと思います。箱根のおみやげと言えば、なんといっても箱根寄木細工ですね。

代表的な作品は、側面をスライドさせる仕掛けで開く「秘密箱」。複雑な仕掛けもさることながら、精緻で美しい模様は人々をひきつけてやみません。その魅力は、海外にも多くのコレクターがいるほどです。

日本では他に類を見ない箱根の寄木細工は、昭和59年に通商産業大臣によって伝統工芸品に指定されています。

正確かつ複雑な文様を表現していながらも、同時に木の暖かみを感じさせる寄木細工

どのようにしてつくられているか、ご存知ですか?

 

●繊細な技巧の集大成、寄木細工

まずは、色や木目の異なる板を配色して貼り合わせます。その板を、型を用いて正確な形に削り出し、さらに貼り合わせて文様のパーツ(単位模様)を作ります。それらの単位模様をいくつも組み合わせることで精緻な幾何学模様を作り出したものを「種板(たねいた)」と呼びます。

細かなパーツを正確に削り出しては寄せていく、気が遠くなるような作業です。

「種板」をろくろで削り出すなどして形作った作品は「無垢もの」。丸みを帯びた形も作ることができ、曲面の出し方によって模様が変わるのも特徴の一つです。

「種板」を特殊な大鉋(おおかんな)で削り、薄いシート状にしたものを「ヅク」と呼び、この「ヅク」を木製品の外側に貼り付けて作られた作品は「ヅクもの」と呼ばれます。この「ヅク」が作れるようになったことで、寄木細工をあしらった商品の量産が可能になりました。

寄木細工の精緻な模様は、職人さんたちの熟練した技によって生み出されているのですね。

次は、寄木細工の美しい色のひみつに迫ってみたいと思います。